経理課所属のさぼりーまんのさぼり場。 サボって暇つぶしなのでテーマは無く書き散らし。 ホントは「自分の未来を切り開く」とか「○○の情報発信中」とかカッコよく自己紹介したいけど、そんな能力も経験も度胸も無い。 今日も元気にサボってる。
さぼりーまん、大家になる 第3話 副業バレ対策
大切なトリはサギじゃなくてウラドリ
表示された番号を見て、「来た来た!ちょっと聞いてて!」と嬉々として母がスピーカーにして電話を取った。機転を利かせて華麗にあしらう姿を見せたいようだ。
後に聞いたところによると、年に2回くらいの頻度でこの番号からオレオレ詐欺の電話がかかってくるとのこと。「風邪ひいて声がかれちゃって」と言って診察料とタクシー代の名目で数万円をせびるらしい。両親が「昨日、コメと野菜を送った中に10万円入っているから使いなさい。明日には届くよ」と蕎麦屋の出前みたいな事を言うと”長男”は素直に「わかった。ありがとう」といって電話を切るそうだ。最近、芋づる逮捕された海賊団とは本気度が雲泥の差だ。
唐突に「体調崩してない?栄養ドリンクでも送ろうか?」などと届いていたLINEは両親の裏どりであったようだ。なかなか出来た親だ。
さて問題の”長男”であるが、今回は”長男”が勤める会社の経理部長を名乗ってきた。別のアプローチを考えたようだ。
「”長男”くんが会社のお金を使い込んでしまった。本人も反省しているし、今までの会社に対する貢献度も考えると、弁済してくれれば警察沙汰にはしない。ご両親で立替てもらえないか」と実に慈悲深い提案を頂戴した。
犯罪も見逃してもらえる程とは、うちの”長男”は結構、優秀な社員のようだ。しかも使い込んだ金額は実に1億円と度胸も申し分ない。本物とは比べ物にならない傑物だ。
しかしそんな大金は当然ある訳もなく、相手も1億円がポンと出てくる家庭がそうそうある訳では無いとわかってるだろう。このあとどのようにお金を出させるのか逆に興味が出てきた。
返事に詰まっていると慈悲深い経理部長は、金額が大きいので分割払いでOKという。でもこの慈悲にすがるには明日、500万円を支払って誠意を見せる必要があるとの事。なるほど、そう来たか。しかしだんだんと話の筋は通っている気がして来るから不思議だ。この話術で実演販売でもすればテッペン取れると思う。
一方の母は困った様子である。話が違うとでも言いたげな顔で「どうしよう」と口をパクパクさせて旦那と息子に意見を求める。機転はどうした。
しかし意見を求められた側も親子二代、機転の利かない生粋の勤め人である。
「いったんお預かりします」「担当者が居ません」「請求書は出せますか」などと勤め人根性の染みついた案しか出てこない。優秀な”長男”に比べて実に頼りない。
あまり返事に時間をかけると相手が怪しんで電話を切られてしまうと焦った母が放った言葉は、「うちに息子は居ません!」だった。両者しばらく沈黙ののち、”長男”が電話を切った。今まで何度か”長男”を名乗って会話のキャッチボールができていた手前、どのような気持ちであったろうか。
電話を切った後、母は「もうかかって来ないかもしれない」と残念そうにしていた。”息子”に少なからず感情移入しているようだ。母よ、皆そうやって騙されていくのだよ。というかもう半分、騙されてるよ。
余計な話をしないで直ぐに電話を切るように指導した。
話は変わって「輸血の血が欠品しそう!たすけて!」とけんけつちゃんからSOSメールが来た。そろそろ行こうかと思っていたタイミングだったので近場のセンターに予約を入れて献血をしてきた。
ただ寝て血を採られるだけでお菓子ビュッフェとドリンクバーを無料でご馳走してくれて、血液検査のサービス付き。さらに何回も参加するとプレゼントもくれる。自分は10回でタオルハンカチと小皿を貰った。何かの詐欺かと疑うほどのオイシイ話だ。
しかし「オイシイ話は裏がある」とご家庭でしっかり教育を受けてきた賜物なのだろうか、宗教や体質等ではなく献血に反対して参加しない人も少数ながら存在する。
そんな献血反対派の元同僚は「今は血液は作れる。献血は既得権益を守るだけの活動」という”先進的な”ご意見を高々と掲げていた。ネットの記事で読んだらしい。
裏どり重要と伝えたい。
ちなみに最近、献血は健康と美容に良いとネット記事で見た。
詐欺でも実害ないし、裏どりはしていない。
さぼりーまん、大家になる 第2話 初の確定申告
新米大家となった1年目の確定申告の結果を記録しようと思う。いわば大家の通知表だ。匿名だから晒せるが、本来であればちょっと恥ずかしくて人に見せれない通知表だが。と言いつつ、実は妙な充実感から眺めながら食事していたりする。
●記念すべき人生初の損益計算書
※1棟目の入居2/15にあわせて開業届を提出。初年度は2/15~12/31(319日間)となる。
収入合計 690,800円
費用合計 937,767円
収支 ▲246,967円
初年度の赤字は物件購入前から想定していた。そもそも初年度から黒字を叩き出せる物件を購入するコネも能力も資金も無いので、あきらめた。あきらめたからこそ1棟目を買えたという事にする。
赤字の主な要因だが1棟目の不動産取得税や2棟目の仲介手数料、登記費用など物件取得時の費用で租税公課勘定と支払手数料勘定が大きな金額となっている。来年以降はもっと小さな金額となる筈だ。また耐用年数超過の物件の為に減価償却費が大きな額になっているが、ルールだからどうしようもないし、CFに影響しない損金なのでむしろウェルカムだ。
CF (収支+減価償却費) +271,878円
CFがプラスだから良し。無借金なのでCFが+1円でも勝ちだと思う事にしている。”投資効率”という概念は知らないので存在しない。
●記念すべき人生初の貸借対照表
●次期の見通し
2年目の見通しとしては収支ギリ赤、もしかしたらチョイ黒の腹積もりであったが、新年早々に1棟目入居者の「保証会社による退去処分」という貴重な経験をさせて頂いた関係により収入低下が確定している。2年目もそこそこな赤字の可能性が大。
大家・不動産投資家としては三流以下のスタート。話題にできるほどの大失敗でもなく、微妙な失敗具合が誰かの役に立つ日が来ることを願う。来ないか。
さぼりーまん、大家になる 第1話 大家になるまで
皆がすなるブログといふものを、四十過ぎのおっさんもしてみむとてするなり。
人生初の確定申告を無事に終えたので経緯とか収支とか何回かに分けて記録しようと思う。
【大家になるまでの流れ】
35歳
世間に遅れること約15年、かつて話題であったロバート・キヨサキ氏の「金持ち父さん貧乏父さん」を読み、ご多分に漏れず大家を目指す。15年たっても名著の魔力は失われてなかった。しかしこの後数年間、一歩を踏み出す勇気なくダラダラと過ごす。貯金する癖が付いたのが唯一の成果か。
39歳
ダラダラ過ごすこと大家を志して5年、1棟目の中古戸建を購入する。3ヶ月で3組の入居希望者が現れるも新型コロナウィルスの影響からリフォーム資材が品薄でリフォーム完了せずに泣く泣く断る。世界情勢に翻弄されるもワールドワイドな商売をしている気分を味わえ結構、ご満悦。
40歳
初の入居者が決まり、念願の家賃収入を得る。”コロシテデモウバイトル”を警戒して、夜も眠れず昼寝する。勝手に増える通帳の数字に味をしめ、調子に乗って2棟目の中古戸建を購入。リフォーム見積もりを依頼した工務店より知人が入居したいと紹介をうけ、直ぐに入居決定。ただしこの後、諸々のトラブルで家賃は4ヶ月間もらえなかった。他人の言いなりはダメとの教訓を今更にして得る。家賃も予定よりだいぶ安くしちゃったし大家としては三流以下と一晩だけ反省した。
41歳
年明け早々に1棟目の入居者の家賃滞納が発覚。保証会社による強制退去を経験する。当然のように電気・水道・ガスのライフラインも2ヶ月以上、滞納していた。恐る恐る支払の確認すると入居者名義で契約していたので助かった。しかし2棟目の家賃ももらえていない時期であったので厄年を実感する。
人生初の確定申告をする。社会保険料の年間納付総額を知り、震える。100歳まで生きて納付額以上に年金受給で回収しようと決意をする。すっぽかし気味だった歯医者の定期検診もまじめに通うようになる。
【不動産スペック】
1棟目
中規模地方都市にある購入当時築45年の2階建て。サンルームが売り。特急駅まで徒歩12分。
投資額(建物+土地+諸費用+リフォーム代)は600万円。家賃66,000円で表面利回り13.2%。
2棟目
中規模地方都市にある購入当時築52年の平屋。車社会で縦列とはいえ2台停められるのが売り。
投資額は490万円。家賃52,000円で表面利回り12.7%。
今日も元気にサボった。