さぼりーまん、大家になる 第2話 初の確定申告

新米大家となった1年目の確定申告の結果を記録しようと思う。いわば大家の通知表だ。匿名だから晒せるが、本来であればちょっと恥ずかしくて人に見せれない通知表だが。と言いつつ、実は妙な充実感から眺めながら食事していたりする。


●記念すべき人生初の損益計算書

※1棟目の入居2/15にあわせて開業届を提出。初年度は2/15~12/31(319日間)となる。


収入合計 690,800円

費用合計 937,767円 

収支  ▲246,967円


初年度の赤字は物件購入前から想定していた。そもそも初年度から黒字を叩き出せる物件を購入するコネも能力も資金も無いので、あきらめた。あきらめたからこそ1棟目を買えたという事にする。

赤字の主な要因だが1棟目の不動産取得税や2棟目の仲介手数料、登記費用など物件取得時の費用で租税公課勘定と支払手数料勘定が大きな金額となっている。来年以降はもっと小さな金額となる筈だ。また耐用年数超過の物件の為に減価償却費が大きな額になっているが、ルールだからどうしようもないし、CFに影響しない損金なのでむしろウェルカムだ。

CF (収支+減価償却費) +271,878円

CFがプラスだから良し。無借金なのでCFが+1円でも勝ちだと思う事にしている。”投資効率”という概念は知らないので存在しない。


●記念すべき人生初の貸借対照表



貸借対照表は、建設仮勘定は期末時点で2棟目がリフォーム中であったので建物代金分が計上してある。2棟目購入は開業届後なので購入した時点で建物勘定に仕訳して問題無いはずだが、「資産計上しているにもかかわらず償却開始しない」という処理が、使用している会計クラウドサービスでどのようにすれば良いか調べるのが面倒だったわからなかったのと、税務署から説明を求められる頃には経緯を忘れてしまう自信があるので建設仮勘定を使用した。あ、リフォーム中とかでした?などと汲んでくれる担当官である事を期待したいが、その様な幸運に恵まれる星の元に生まれていない。生まれてたらお宝物件を1棟目から買えている筈だ。

●次期の見通し

2年目の見通しとしては収支ギリ赤、もしかしたらチョイ黒の腹積もりであったが、新年早々に1棟目入居者の「保証会社による退去処分」という貴重な経験をさせて頂いた関係により収入低下が確定している。2年目もそこそこな赤字の可能性が大。


大家・不動産投資家としては三流以下のスタート。話題にできるほどの大失敗でもなく、微妙な失敗具合が誰かの役に立つ日が来ることを願う。来ないか。

さぼりーまん、大家になる 第1話 大家になるまで

皆がすなるブログといふものを、四十過ぎのおっさんもしてみむとてするなり。

人生初の確定申告を無事に終えたので経緯とか収支とか何回かに分けて記録しようと思う。


【大家になるまでの流れ】

35歳

世間に遅れること約15年、かつて話題であったロバート・キヨサキ氏の「金持ち父さん貧乏父さん」を読み、ご多分に漏れず大家を目指す。15年たっても名著の魔力は失われてなかった。しかしこの後数年間、一歩を踏み出す勇気なくダラダラと過ごす。貯金する癖が付いたのが唯一の成果か。

39歳

ダラダラ過ごすこと大家を志して5年、1棟目の中古戸建を購入する。3ヶ月で3組の入居希望者が現れるも新型コロナウィルスの影響からリフォーム資材が品薄でリフォーム完了せずに泣く泣く断る。世界情勢に翻弄されるもワールドワイドな商売をしている気分を味わえ結構、ご満悦。

40歳

初の入居者が決まり、念願の家賃収入を得る。”コロシテデモウバイトル”を警戒して、夜も眠れず昼寝する。勝手に増える通帳の数字に味をしめ、調子に乗って2棟目の中古戸建を購入。リフォーム見積もりを依頼した工務店より知人が入居したいと紹介をうけ、直ぐに入居決定。ただしこの後、諸々のトラブルで家賃は4ヶ月間もらえなかった。他人の言いなりはダメとの教訓を今更にして得る。家賃も予定よりだいぶ安くしちゃったし大家としては三流以下と一晩だけ反省した。

41歳

年明け早々に1棟目の入居者の家賃滞納が発覚。保証会社による強制退去を経験する。当然のように電気・水道・ガスのライフラインも2ヶ月以上、滞納していた。恐る恐る支払の確認すると入居者名義で契約していたので助かった。しかし2棟目の家賃ももらえていない時期であったので厄年を実感する。

人生初の確定申告をする。社会保険料の年間納付総額を知り、震える。100歳まで生きて納付額以上に年金受給で回収しようと決意をする。すっぽかし気味だった歯医者の定期検診もまじめに通うようになる。


【不動産スペック】

1棟目

中規模地方都市にある購入当時築45年の2階建て。サンルームが売り。特急駅まで徒歩12分。

投資額(建物+土地+諸費用+リフォーム代)は600万円。家賃66,000円で表面利回り13.2%。


2棟目

中規模地方都市にある購入当時築52年の平屋。車社会で縦列とはいえ2台停められるのが売り。

投資額は490万円。家賃52,000円で表面利回り12.7%。


今日も元気にサボった。