さぼりーまん、大家になる 第4話 反省点も山積みだけど、祝・満室経営!!


現在、貸家2軒を自主管理で運営している。

以前にも書いたが今年2月に夜逃げに近い感じで貸家1号が空室となってしまい入居率50%での運営が続いていた。そして11月、無事に入居者が決まり晴れて入居率100%を達成することができた。11月はフリーレントなので家賃的には12月より満室(満額)となる皮算用。

初めて経験する退去が夜逃げという貴重な経験だった今回の件。後悔と反省点ばかりの対応だったので記録をして公開しようと思う。

①退去後の物件確認が遅すぎる

②作業(リフォーム・清掃)が遅すぎる


①退去後の物件確認が遅すぎる

退去完了の報告を3月上旬に受けてから物件確認へ行くまでにおよそ1か月も開けてしまった。単純に確認に行くのが嫌だった(怖かった)からだ。夜逃げ同然で残置物もあったと聞いて物件の惨状を勝手に想像してしまったのだ。しかし、いざ勇気を出して行ってみるとなんて事は無かった。保証会社が残置物の撤去をしっかり行ってくれており、入居者が一部に施したDIY以外はすっかり賃貸以前のままだった。入居期間が一年と短期であったのも幸いした。

退去後、物件を確認に行こうが行くまいが現実は変わらない訳で、確認が遅れればカビの発生など物件の状態悪化が進むだけで良い事は何一つない。寝る前や入浴中などに気になってしまい精神衛生上も良くない。一分一秒でも早く物件確認には行く事の重要性を痛感した。


②作業(リフォーム・清掃)が遅すぎる

重い腰をあげてようやく物件確認に行ったものの、その後も先延ばしを重ね、物件との関わりから逃げていたように思う。子供の経験の為(ちょうど夏休みが始まる時期であった)などしっかりした理由はあった。しかし、だからと言って物件の状態が良くなる訳ではない。実際、室内のカビの発生や戸袋に鳥の巣が造営されたり、庭に雑草が生い茂ったりと日に日に物件の状態は悪化していた。空室期間は家賃収入はなく、火災保険や固定資産税の支払いは発生し、物件は悪化するという事を実感し、腰を上げたのが9月。

最終的に清掃のみでリフォームはせず、家賃を下げ、現況貸しという条件で入居募集をして1か月で決まった。結果は空室期間は実に8か月、逸失家賃は約50万円という投資家としては目も当てられない大失態を犯してしまった。


借入金の返済がないので無事に済んでいるが、借入金があった場合はこんなに悠長な対応をしていられなかっただろう。そしてその返済のプレッシャーに耐えれないと思うからこそ、投資としては非効率な100%自己資金でできる範囲でしか不動産投資をしていない訳だ。

投資家失格上等!無借金バンザイ!


。。。いつか借入金で不動産投資ができる位、自分をコントロールできる人間になりたい。

さぼりーまん、大家になる 第3話 副業バレ対策

勤め人をしながら大家になると気になるのは勤務先を解雇されないかという事だろう。大家を志すと真っ先に、気にした部分だ。
ネットで調べると真っ先に出てくるのが「★結論★ 家賃収入は金額がよほど大きくなければ副業にあたらないのでバレても大丈夫」系の法律面から回答だ。
正直、まったく役に立たない。法的に正しいかどうかが知りたいんじゃない。そんなことはどうでもいい。どんなに法律論で正しくて裁判で勝てても、トラブルになって会社に居られなくなると困る。その辺のケアまで考えた対策を提言してあるサイトは無かったように思う。

色々調べ、絶対に気づかれずに副業を行う事は不可能という結論に至った。
副業バレの主要因は住民税の徴収方法だが、これを普通徴収に切り替えても100%ではないし、そもそも普通徴収に切り替えた事を不審に思われるかもしれない。
何日も色々と考えたり調べているうちにふと、そもそも会社から「容認」を貰えば解決だと気が付いた。

目を付けたのが「農家の後継ぎ」だ。
会社によるのだろうが自分の勤務先の場合、兼業農家の同僚が結構、堂々と田植え・稲刈りで休みを申請したりするのを毎年見てきた。農業と言えど副業には変わらない筈なのに割と寛容だなと思っていた。もちろん、採用時に説明したうえで採用となっているなどの事情もあるのかもしれない。しかしこれは「副業」ではなく「家業」という認識で、「仕方が無い事」と判断されているのではと考えた。ならば同じ論法で不動産賃貸業も容認されるのではないかと思ったのだ。実際、農地にアパートを建てた状態で相続し、家賃収入のある同僚もいる。

まず上司に相談をしたいを持ち掛ける。出来る限り深刻そうな顔をすると良い。
そして以下の様に相談をする。
「親戚より子供がいないので賃貸不動産物件を引き継いでもらいたいとお願いされている。入居者と長い付き合いだから他人に譲るのは避けたいらしい。副業禁止だからと何度か断ったものの、親戚の中で居住地や健康面から不動産を引き取るのが可能なのは自分しかいない様だ。両親からも何とかならないかとお願いされている。仕事に影響しないか色々と聞いたが、不動産屋に管理は任せるのでオーナーの手間は確定申告くらいの様である。まったくの私事都合で申し訳ないのだが何卒、不動産経営を容認して頂きたい。」

ポイントは、
①会社が副業禁止なのを理解している
②家庭の事情(特に親の懇願)でやむなく
③仕事に影響しないかを自分は一番気にしていて、大丈夫そうである。
④家庭の事情で申し訳ないが何とかならないか?

我ながら完璧だ。

しかしここまで書いて何だが、積極的に騙しに行く感じで気が引けたので実際は会社には何も伝えずにスタートしている。試す場合は自己責任で願いたい。

なお、確定申告で普通徴収には変更していない。特別徴収なので不動産収入がある事はすぐに分る筈だ。
今のところ呼び出しは無いがさて、どうなるか。

大切なトリはサギじゃなくてウラドリ

先日、帰省して夕飯を食べていたところに”長男”から連絡が来た。長男(=自分)は今まさに夕食のハンバーグを口いっぱいに頬張っているのでオレオレ詐欺である。

表示された番号を見て、「来た来た!ちょっと聞いてて!」と嬉々として母がスピーカーにして電話を取った。機転を利かせて華麗にあしらう姿を見せたいようだ。

後に聞いたところによると、年に2回くらいの頻度でこの番号からオレオレ詐欺の電話がかかってくるとのこと。「風邪ひいて声がかれちゃって」と言って診察料とタクシー代の名目で数万円をせびるらしい。両親が「昨日、コメと野菜を送った中に10万円入っているから使いなさい。明日には届くよ」と蕎麦屋の出前みたいな事を言うと”長男”は素直に「わかった。ありがとう」といって電話を切るそうだ。最近、芋づる逮捕された海賊団とは本気度が雲泥の差だ。

唐突に「体調崩してない?栄養ドリンクでも送ろうか?」などと届いていたLINEは両親の裏どりであったようだ。なかなか出来た親だ。

さて問題の”長男”であるが、今回は”長男”が勤める会社の経理部長を名乗ってきた。別のアプローチを考えたようだ。

「”長男”くんが会社のお金を使い込んでしまった。本人も反省しているし、今までの会社に対する貢献度も考えると、弁済してくれれば警察沙汰にはしない。ご両親で立替てもらえないか」と実に慈悲深い提案を頂戴した。

犯罪も見逃してもらえる程とは、うちの”長男”は結構、優秀な社員のようだ。しかも使い込んだ金額は実に1億円と度胸も申し分ない。本物とは比べ物にならない傑物だ。

しかしそんな大金は当然ある訳もなく、相手も1億円がポンと出てくる家庭がそうそうある訳では無いとわかってるだろう。このあとどのようにお金を出させるのか逆に興味が出てきた。

返事に詰まっていると慈悲深い経理部長は、金額が大きいので分割払いでOKという。でもこの慈悲にすがるには明日、500万円を支払って誠意を見せる必要があるとの事。なるほど、そう来たか。しかしだんだんと話の筋は通っている気がして来るから不思議だ。この話術で実演販売でもすればテッペン取れると思う。

一方の母は困った様子である。話が違うとでも言いたげな顔で「どうしよう」と口をパクパクさせて旦那と息子に意見を求める。機転はどうした。

しかし意見を求められた側も親子二代、機転の利かない生粋の勤め人である。

「いったんお預かりします」「担当者が居ません」「請求書は出せますか」などと勤め人根性の染みついた案しか出てこない。優秀な”長男”に比べて実に頼りない。

あまり返事に時間をかけると相手が怪しんで電話を切られてしまうと焦った母が放った言葉は、「うちに息子は居ません!」だった。両者しばらく沈黙ののち、”長男”が電話を切った。今まで何度か”長男”を名乗って会話のキャッチボールができていた手前、どのような気持ちであったろうか。

電話を切った後、母は「もうかかって来ないかもしれない」と残念そうにしていた。”息子”に少なからず感情移入しているようだ。母よ、皆そうやって騙されていくのだよ。というかもう半分、騙されてるよ。

余計な話をしないで直ぐに電話を切るように指導した。


話は変わって「輸血の血が欠品しそう!たすけて!」とけんけつちゃんからSOSメールが来た。そろそろ行こうかと思っていたタイミングだったので近場のセンターに予約を入れて献血をしてきた。

ただ寝て血を採られるだけでお菓子ビュッフェとドリンクバーを無料でご馳走してくれて、血液検査のサービス付き。さらに何回も参加するとプレゼントもくれる。自分は10回でタオルハンカチと小皿を貰った。何かの詐欺かと疑うほどのオイシイ話だ。

しかし「オイシイ話は裏がある」とご家庭でしっかり教育を受けてきた賜物なのだろうか、宗教や体質等ではなく献血に反対して参加しない人も少数ながら存在する。

そんな献血反対派の元同僚は「今は血液は作れる。献血は既得権益を守るだけの活動」という”先進的な”ご意見を高々と掲げていた。ネットの記事で読んだらしい。

裏どり重要と伝えたい。

ちなみに最近、献血は健康と美容に良いとネット記事で見た。

詐欺でも実害ないし、裏どりはしていない。

さぼりーまん、大家になる 第2話 初の確定申告

新米大家となった1年目の確定申告の結果を記録しようと思う。いわば大家の通知表だ。匿名だから晒せるが、本来であればちょっと恥ずかしくて人に見せれない通知表だが。と言いつつ、実は妙な充実感から眺めながら食事していたりする。


●記念すべき人生初の損益計算書

※1棟目の入居2/15にあわせて開業届を提出。初年度は2/15~12/31(319日間)となる。


収入合計 690,800円

費用合計 937,767円 

収支  ▲246,967円


初年度の赤字は物件購入前から想定していた。そもそも初年度から黒字を叩き出せる物件を購入するコネも能力も資金も無いので、あきらめた。あきらめたからこそ1棟目を買えたという事にする。

赤字の主な要因だが1棟目の不動産取得税や2棟目の仲介手数料、登記費用など物件取得時の費用で租税公課勘定と支払手数料勘定が大きな金額となっている。来年以降はもっと小さな金額となる筈だ。また耐用年数超過の物件の為に減価償却費が大きな額になっているが、ルールだからどうしようもないし、CFに影響しない損金なのでむしろウェルカムだ。

CF (収支+減価償却費) +271,878円

CFがプラスだから良し。無借金なのでCFが+1円でも勝ちだと思う事にしている。”投資効率”という概念は知らないので存在しない。


●記念すべき人生初の貸借対照表



貸借対照表は、建設仮勘定は期末時点で2棟目がリフォーム中であったので建物代金分が計上してある。2棟目購入は開業届後なので購入した時点で建物勘定に仕訳して問題無いはずだが、「資産計上しているにもかかわらず償却開始しない」という処理が、使用している会計クラウドサービスでどのようにすれば良いか調べるのが面倒だったわからなかったのと、税務署から説明を求められる頃には経緯を忘れてしまう自信があるので建設仮勘定を使用した。あ、リフォーム中とかでした?などと汲んでくれる担当官である事を期待したいが、その様な幸運に恵まれる星の元に生まれていない。生まれてたらお宝物件を1棟目から買えている筈だ。

●次期の見通し

2年目の見通しとしては収支ギリ赤、もしかしたらチョイ黒の腹積もりであったが、新年早々に1棟目入居者の「保証会社による退去処分」という貴重な経験をさせて頂いた関係により収入低下が確定している。2年目もそこそこな赤字の可能性が大。


大家・不動産投資家としては三流以下のスタート。話題にできるほどの大失敗でもなく、微妙な失敗具合が誰かの役に立つ日が来ることを願う。来ないか。

さぼりーまん、大家になる 第1話 大家になるまで

皆がすなるブログといふものを、四十過ぎのおっさんもしてみむとてするなり。

人生初の確定申告を無事に終えたので経緯とか収支とか何回かに分けて記録しようと思う。


【大家になるまでの流れ】

35歳

世間に遅れること約15年、かつて話題であったロバート・キヨサキ氏の「金持ち父さん貧乏父さん」を読み、ご多分に漏れず大家を目指す。15年たっても名著の魔力は失われてなかった。しかしこの後数年間、一歩を踏み出す勇気なくダラダラと過ごす。貯金する癖が付いたのが唯一の成果か。

39歳

ダラダラ過ごすこと大家を志して5年、1棟目の中古戸建を購入する。3ヶ月で3組の入居希望者が現れるも新型コロナウィルスの影響からリフォーム資材が品薄でリフォーム完了せずに泣く泣く断る。世界情勢に翻弄されるもワールドワイドな商売をしている気分を味わえ結構、ご満悦。

40歳

初の入居者が決まり、念願の家賃収入を得る。”コロシテデモウバイトル”を警戒して、夜も眠れず昼寝する。勝手に増える通帳の数字に味をしめ、調子に乗って2棟目の中古戸建を購入。リフォーム見積もりを依頼した工務店より知人が入居したいと紹介をうけ、直ぐに入居決定。ただしこの後、諸々のトラブルで家賃は4ヶ月間もらえなかった。他人の言いなりはダメとの教訓を今更にして得る。家賃も予定よりだいぶ安くしちゃったし大家としては三流以下と一晩だけ反省した。

41歳

年明け早々に1棟目の入居者の家賃滞納が発覚。保証会社による強制退去を経験する。当然のように電気・水道・ガスのライフラインも2ヶ月以上、滞納していた。恐る恐る支払の確認すると入居者名義で契約していたので助かった。しかし2棟目の家賃ももらえていない時期であったので厄年を実感する。

人生初の確定申告をする。社会保険料の年間納付総額を知り、震える。100歳まで生きて納付額以上に年金受給で回収しようと決意をする。すっぽかし気味だった歯医者の定期検診もまじめに通うようになる。


【不動産スペック】

1棟目

中規模地方都市にある購入当時築45年の2階建て。サンルームが売り。特急駅まで徒歩12分。

投資額(建物+土地+諸費用+リフォーム代)は600万円。家賃66,000円で表面利回り13.2%。


2棟目

中規模地方都市にある購入当時築52年の平屋。車社会で縦列とはいえ2台停められるのが売り。

投資額は490万円。家賃52,000円で表面利回り12.7%。


今日も元気にサボった。